2019年4月1日№153 ワンセンテンスブログ
2019年4月1日の日経新聞朝刊、企業面に「経営の視点」というコラムがあります。
そこに「『ポスト働き方改革の行方』時短はゴールではない(編集委員 石鍋仁美)」という記事がありました。
その中に、「ワークライフミックス」という仕事もプライベートも分けない考え方が書いてありました。
『「自分」を仕事にする生き方』(はあちゅう著)を読んで書評を書いています。
(よろしければ、こちらの記事もどうぞ)
ワークライフミックスが『「自分」を仕事にする生き方』と似ていると感じましたので、ワンセンテンスブログで取り上げてみました。
新聞記事の要約:『ポスト働き方改革の行方』時短はゴールではない
残業を命ぜられた時、「デート」を優先するか「仕事」を優先するか、新入社員へのアンケート結果。
1991年バブル採用組は37%がデートを選んだ。
私生活重視は就職氷河期を経て減り続けたが、2012年を底に再び上昇し、2018年は再び3割台へ復活した。
2019年4月からの法改正により残業規制も始まり、この4月の新入社員は新・働き方1期生となる。
ワークライフバランスの用語も浸透した。
しかし、仕事と生活の線引きは疑問が残る。
生活重視と言っても、育児など「自分の時間」は不足。一方で時間にとらわれず「もっと仕事に打ち込みたい」という声もある。
組織に任せず、自分の価値を自分で高め私生活も充実させる作戦を自ら立案、実行する
私生活重視といっても、自分を高める活動に時間を費やす人も多い。
労働時間を減らすだけでは、逆に不満が溜まっていく可能性もある。
ポストワークライフバランスの試みとして、在宅勤務、旅先で仕事をするワーケーションなど、ワークライフミックス「睡眠時間以外はすべて仕事であり趣味」WORK AS LIFE、という考え方がある。
ひとりひとりの価値観や事情を組み込んだきめ細かい仕組みこそが生産性と満足度を上げる。
今の働き方改革は一つの通過点だ。
仕事と生活は対立するか?
人生を仕事に費やすことを良しとする時代は終わり、生活を重視する時代に変わりました。
続いて、仕事と生活の両立の実現を考える時代になり、現在に至っています。
いずれの時代も仕事と生活は別物で、どちらかを優先すべきという考えが根本にあります。
ワークライフバランスでは、対立する両者のバランスをとろうというもので、やはり別物として考えていることになります。
本当に仕事と生活は別物なのでしょうか。
言葉の定義にも依るでしょうが、大きな意味ではどちらも生活そのものであり、生きているひとりの人間の活動なのではないでしょうか。
「より良く生きる」を第一に考えた時、仕事と生活に違いがあってはならないように感じます。
「好き」を仕事にする、「自分」を仕事にするということ
「睡眠時間以外はすべて仕事であり趣味」というワークライフミックスの考え方は「より良く生きる」ことに通じるように思います。
仕事も遊びも、学習も趣味も、職場も家庭も「より良く生きる」という考えの前では、区別なく全力投球するものなのではないでしょうか。
全力投球するためには、自分の「心地よいもの」や「好きなこと」が仕事になっている生き方が一番理に適っているのではないでしょうか。
「自分」の生き方そのものを仕事にする考えです。
そのためには「好き」を仕事にするか、少なくとも仕事を「好き」にする必要があります。
働き方改革はひとつの通過点なのでしょう。
その先のポスト働き方改革として、ワークライフミックスの働き方、「自分」そのものを仕事にする時代がやってくるかもしれません。