行動を阻害するメンタルモデル「思い込み」:一歩を踏み出させない原因
No.093 「どうせやっても無駄」という心の中の枠組みが行動を邪魔している可能性があります。
具体的な行動の第一歩が踏み出せない、そんな時は自分の中のメンタルモデルに気づくことで、ブレークスルーできる可能性が高まるかもしれません。
メンタルモデルとは
私たちの心中には、これまでの知識、経験がパターン化され、無自覚的な「思い込み」「決めつけ」となって存在しています。これをメンタルモデルといいます。
例えば、犬を飼っていてかわいがっていた経験のある人には犬に対して愛着のメンタルモデルがつくられ、犬に噛まれた経験のある人は犬に対して恐怖のメンタルモデルがつくられます。
犬に対する「思い込み」「決めつけ」により、犬を見た時に全く違った反応をするようになってしまいます。
行動を起こせない「思い込み」「決めつけ」に気づく
「思い込み」や「決めつけ」が知らず知らずに、自分の行動の制約になっていないか、チェックしてみましょう。
「できない」「無理!」と決めつけて(思い込んで)諦めてしまっていることはありませんか?
行動しない言い訳にしていませんか?
1.環境、時期の「思い込み」
「この厳しい環境では難しい、もうしばらく様子を見よう」「時期が悪い、やっても無駄」と諦めてしまっていることはありませんか?
2.制度、しくみの「思い込み」
「しくみだから、ルールだから」「会社の規則なのでできません、許可なんて下りっこないです」「コンピューターのしくみだから変えようはありません」とアイデアに蓋をしてしまっているようなことはありませんか?
3.歴史の「思い込み」
「昔からそうしてきたから」と惰性になっていませんか?
「前例がないので」で踏み出せていないことはありませんか?
4.時間の「思い込み」
「時間がありません」という言い訳をしていませんか?本当にそうですか?
隙間時間の有効活用は?効率化の取組みは十分ですか?
5.お金、予算の「思い込み」
「お金があったらできるのに」お金のかからない方法は考えてみましたか?
「いいアイデアだけど予算がありません」上司に真剣に掛け合ってみましたか?
6.人 、工数の「思い込み」
「やりたいけど人が足りません」他の人に応援を頼んだり、何とか工夫はできませんか?頼んでみましたか?
7.他人の「思い込み」
「上司が変わらないと変わらないよね」他人のせいにしていませんか、自分でできることはありませんか?
8.自分の「思い込み」
「自分には能力はない、そんな大それたことはできません」「自分なんて...」と自分を過小評価していませんか?
まとめ
これらネガティブな「思い込み」は、「ありたい姿・あるべき姿」に対して一歩を踏み出させない原因になっているばかりか、その批評家的態度は、他人に対しても冷ややかな態度で、チャレンジの足を引っ張る結果になっているかもしれません。
「思い込み」に気づくことが、新しいチャレンジのきっかけになります。
ネガティブなメンタルモデルを、ポジティブなメンタルモデルに書き換えましょう。
そうすることで、新しい行動が始まる、自分の周りの方々に勇気を持ってもらえる。
そんなリーダーシップにつながればいいですね。
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アイデアの敵、創造性制限の「壁」は自分の中にあり/『言葉にできるは武器になる』(梅田悟司著)より