アフターコロナのリアルミーティングの意義、オンラインそれともリアル?

№264 以前のブログ『№258アフターコロナのミーティングはどう変わるか?』ではZOOMなどを利用したミーティングが定着し、ミーティングの在り方が変わることを書きました。今回はオンラインミーティングが主流になる中でリアルのミーティングはどんな意味を持つのか、ということについて感じていることを書きます。

オンラインで問題ない

iPhoneを持っています。通常の音声電話もあまり使わなくなりました。海外とのコミュニケーションを含みFaceTimeを使うことが多くなりました。LINEでのビデオ電話も利用します。回線の速度がでない時に限り映像を切って音声だけの通話にしていますが、インターネットでのコミュニケーションが主流です。

新型コロナウイルスへの対応として、最近ZOOMを使ってのミーティングが多くなりました。セミナーへの参加もZOOMを使っています。外出しなくても、足を運ばなくても、十分コミュニケーションがとれることを実感しています。支障はまったくありません。

飲み会もZOOM飲み会ができます。適当に自分のペースで飲めますし、自分のきりのいいところで切り上げることもできます。酔っ払いに絡まれることなく、健全に楽しむことができるということで、むしろインターネット飲み会の方が、良い面がたくさんあることに気づきました。

直接対面によるリアルミーティングの方が肌感覚というか、息づかいというか、オンラインで漏れてしまう情報があると信じていました。だから、カウンセリングなど人の機微にかかわる面談はリアルでないとダメだと思っていました。でも実際にやってみると意外とそんなことはないことに気づきます。医療の世界でオンラインでの診察を国が認めていませんが、今回の新型コロナウイルスでの経験から、見方が変わるのではないでしょうか。

少々、ラポールには時間がかかるかもしれません。しかし、これはオンラインによる対話だからではありません。オンラインそのものに不信をもっているので、「大丈夫だろうか」という不安を払拭するのに時間がかかるだけだと思います。

よって、オンラインでのコミュニケーションで支障をきたすことはまずないと私は考えます。

とすれば、リアルなミーティングは必要なくなるのでしょうか。

リアルミーティングの意味

オンラインでのミーティングにおいて、コミュニケーション上で支障をきたすことがないと考えると「リアル」の持つ意義は何なのでしょうか。

1.あなたは特別な人だ

キーワードは「わざわざ」です。オンラインでいいところをわざわざ直接会う手間をかける。そうすることで「あなたは私にとって特別な人ですよ」というメッセージを相手にとどけることができます。

オンラインで友人と会話をしている時、友人から悩みを打ち明けられる。「ちょっと待って、これからそっちへ行くから」というようなケース。深刻な話は直接会ってということですが、あなたとの関係を大切に思っているという意思表示に他なりません。

オンラインでセミナー参加。セミナーでのディスカッションを経て、この人ともっと親しくなりたい。「今度一度直接お目にかかってお食事でもいかが」なんて声をかける時、あなたともっと親交を深めたい特別な関係を結びたいという意思表示です。

儀礼的には、表敬訪問というものはなくならないでしょう。これは直接会うことに意味があります。まさに「わざわざ」の労を取ることによって相手に尊敬の念を表しているのです。

2.共鳴の場

キーワードは「共鳴」です。リアルでのミーティングでは、物理的にその場と時間を共有することで意識が共鳴します。物理の熱運動と同じです。物体において分子間運動が活発になれば熱が発します。人間どうしのリアルな場の共有でもそんな状態が起こるということです。

例えば、イベント開始のセレモニーでは一同に関することでいやおうなく盛り上がるでしょう。セレモニーが終わった後も高揚感は持続し、その余韻はなかなか静まりません。

プロジェクト開始のキックオフでも、リアルに集合することでプロジェクト成功に向けた意思統一が図れ、チームとしての一体感が容易に図れるのではないでしょうか。

オンラインよりもリアルの方がはるかに強い共鳴が起こります。オンラインでも共鳴は起こりますが仮想の場はすぐにオフになってしまいます。オフラインと同時に意識もオフラインになり、臨場感高揚感も急速にしぼんでしまいます。

阪神タイガースを応援の時、TVでの応援よりも、実際甲子園へ足を運んだ方が盛り上がるでしょう。甲子園へ行った時はもはや勝ち負けというよりも熱狂を楽しんでいるという感があります。

同じ空間、時間を共有することで人間の意識そのものも共鳴するのではないでしょうか。それは物理的に共有する方が、仮想の世界よりはるかに早く強烈で持続的にインパクトがあります。人間の存在そのものが共鳴しているように感じられます。

コミュニケーションにおいてリアルな場を共有するというのは、お互いの魂と魂が触れ合い、共鳴することだと思います。

Photo by Mario Purisic on Unsplash

結局は使い分けること

オンラインでのミーティングに何の支障もありません。しかし、そこに特別な意義を付加したい時、リアルミーティングを起用するということが結論になります。

報告連絡相談などのビジネスでの情報共有化のためのミーティングはオンラインです。

顧客とのミーティングも基本的にはオンラインで支障はないでしょう。顧客への表敬や親交を深める機会としてうまくリアルミーティングを設定するという商談プロセスでうまく位置付けるのが良いように思います。

それぞれのミーティングの特性に応じて使い分けることを考えるのが良さそうです。

カウンセリングの場合は、むしろオンラインの方が望ましいのではないでしょうか。カウンセリングではクライアントとの共感が大切とされていますが、クライアントとの共鳴はしてはいけないと言われています。カウンセラー自身の心理的安定とカウンセラー自身を失わない冷静さが求められています。

何かのキックオフミーティングなど特別な意味を持ち集団の一体化を醸成したいミーティング、デモなどの抗議集会、扇動的要素の強いミーティング、フェスティバルなど、意識の高揚を重視する場合は、リアルが望ましいでしょう。

冠婚葬祭はどうでしょうか。オンライン結婚式、オンラインお葬式もすでに実際行われているかもしれません。親しい人はリアル参加、儀礼的な人はオンライン参加となるのでしょうか。

人が集う場面の変化を想像していると、何か新しい文化が生まれそうな気配を感じます。これもひとつのアフターコロナの世界なのかもしれません。

よろしければ、こちらのブログもどうぞ。
№258アフターコロナのミーティングはどう変わるか?

この記事を書いた人

烏山資之

烏山資之

企業で「人の成長」にかかわる仕事に長く携わってきました。

プロフェッショナルとして「人の成長」に関わり続けることをライフワークとし、少しでも誰かの成長のお役に立てればと思っています。

ブログでは、そんな私が学んだこと、気づいたこと、感じたことを発信し、誰かの、何か、前進のヒントになればと思い情報を発信し続けます。

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