№232 コーチとしてクライアントに質問を投げかけることは通常ですが、自分自身に対する自問自答のコーチングとなると、なかなか自分にあった良い質問が思いつきません。
そこで、過去の経験の中で自分の心を動かした質問をいくつか「座右の質問」としておくと便利だということに気づきました。
座右の質問1(№231)では、「モノゴトがうまく行かない時」の質問をご紹介しました。
今回は、よりがんばれる、より自分を輝かせるための質問です。
『自分だけが持っているものは何ですか』
新しい企画を始める時、これまでの準備はあるものの、うまく進めることができるか不安がどうしても残ります。
そんな時、この質問は不安を払拭し、前へ進む自信を呼び起こしてくれます。
「自分だけが持っている」という言葉は、自分の能力、自分の経験、これらによって培われたモノを強く思い起こさせます。
類似の質問に「自分らしさは何ですか」を問うこともありますが、この質問は私には合いません。
冷静になっての普段着での取り組みは想起させますが、強い前進をイメージするには、「自分だけが持っているもの」の方がピッタリです。
「自分だけ」という言葉には他の人にはマネできない、自分でなければならない、という意味を含みます。
自信が湧いてくるだけでなく使命感もあいまって、より意欲が掻き立てられます。
自分だけが持っているものをハッキリさせることはより自分を輝かせることにつながるのです。
『あなたの活躍するフィールドはどこですか』
この質問は、自分がどこで勝負をするのか、他者とどう差別化をするのかを問う質問です。
広く社会で通用する自分を作る、自分をブランディングするための質問でもあります。
自分を輝かせるのなら、誰にも負けない独自のフィールドがなくてはなりません。
あれこれ情報収集していても、様々チャレンジをしても、興味の連鎖に任せていては、知識・経験が広く浅くにとどまってしまいます。散漫になって世間で通用するレベルに到達しません。
この質問を自身に問い続けることで、自分の強みをハッキリさせ、一貫してブレない自分をつくることができます。
限られた資源である自分の時間をどこに投入するかも明快になります。
さらには、『何を、誰をターゲットにするのか』という質問もあります。非常に力強い質問です。
たんに活躍するフィールドを問う質問よりも、より積極的に自分の強みを追求する姿勢を得ることができる質問として機能します。
迷った時のスウィッチを押す
自分を耀かせるための質問をまとめてきました。
実は、これらの質問は自分にとっては、「迷った時の判断スウィッチ」になっています。
私は人材育成のプロフェッショナルとして、キャリアコンサルティング技能士やプロフェッショナルコーチの技能の活かした自分ならではの人材育成がしたいと考えています。
一方、企業研修でリーダーシップやマネジメントを取り上げたりもしています。
また、中小企業の評価制度の構築、賃金制度の設計、働き方改革に関連した労働時間管理のシステム構築なども手掛け、人事制度についてのコンサルティングもやっています。
その他には、ファシリテーションに取組んだり、心理学や人材育成論の勉強をしたり、興味に任せてかなり手を広げてしまっています。
そんな中、『自分だけが持っているものは何ですか』『あなたの活躍するフィールドはどこですか』といった質問を時々自分に投げかけることで、自分ならではのサービスやお役立ちを模索しているところです。
これらの質問は、自分にとって、あれこれと迷っている時に目標へと軌道を修正し、整えるための質問になっています。私の大切な座右の質問です。
これらの質問は、将来私が輝くための質問として大切にしているものです。