「OODA ROOPウーダループ」とは何か?試行錯誤を高速で回すこと?

№192 フレームワーク、マネジメントについての紹介記事です。

「OODA ROOP ウーダループ」って、ご存知でしょうか

仕事の管理サイクルとしてはPDCAが有名です。

最近、PDCAサイクルと対比して、語られることが多くなっており、不確実で先が読めない状況下での意思決定・行動原理として注目されているフレームです。

企業戦略としても多くの企業でマネジメントサイクルとして実践を推奨されています。

OODA ループとは?

アメリカの軍事戦略家のジョン・R・ボイド(1927~1997)が提唱した戦略理論です。

ボイドは、チンギスハンからドイツの電撃戦など、過去の戦争事例をつぶさに研究し、「機動戦ドクトリン」として確立しました。

後の湾岸戦争で戦略・戦術として活用されたり、今日の西側の軍事組織に大きな影響を与えていると言われています。

彼は、古くは孫子の兵法、日本の宮本武蔵、沢庵宗彭、柳生宗矩らの考えを学び、さらにはビジネスでは大野耐一(トヨタ自動車工業元副社長)、新郷重夫(同技術者)のトヨタのジャストイン生産システムやカイゼンを学び参考にしています。

戦争における戦略・戦術理論が一般理論化されて、ビジネスや政治に適用されるようになりました。

今では、ビジネス戦略としても多く企業で着目されている考え方となっています。

OODA ループのサイクル

さて、具体的にOODAループとはどのようなサイクルなのでしょうか。

  • 観察Observe
    環境を観察しなければならない。環境には自分自身か敵、あるいはその物理的、心理的、精神的状況、潜在的な敵味方が含まれる。
  • 情勢判断Orient
    観察したものすべてが何を意味するかについて情勢判断し、自ら方向づけなければならない。
  • 意思決定Decide
    ある種の決定を行わなければならない。
  • 行動Action
    その決定を実行に移さなければならない。つまり、行動しなければならない。

「ウーダループOODA LOOP」(チェット・リチャーズ著、東洋経済新報社)より

これらの頭文字をとって、OODAループとしています。

OODAループの特徴

ウーダループの特徴については以下をあげたいと思います。

1.不確実な状況下での意思決定

現代は先が見えない不確実な状況下での意思決定や行動が求められています。

PDCAマネジメントサイクルとの対比で言えば分かりやすいです。

PDCAは、P(計画)を立てて、D実行し、C結果をチェックして対策を考え、A対策を実行に移す、というものです。

現代のように予測不能な状況下では、計画を立ててもその通りに事が運ぶことは稀です。

計画に時間をかけ、実行の段階では状況が変わってしまって計画通りうまくいかない、理由を分析し、計画に修正を加える、そんなPDCAを回していると常に後手を踏んでしまいます。

OODAループは、しっかりと情報を集めて分析し行動する、このサイクルを高速で回すモデルです。

試行錯誤を重ねる意思決定モデルなので、不確実な状況下でこそ有効だとされています。

そもそもPDCAはデミングが提唱した品質管理サイクルです。

決められた生産工程に対する異常値の管理手法ですので、不確実な意思決定には不向きです。

2.機動性を重視

極端には、OODAループを瞬時に回すことが説かれています。

臨機応変に試行錯誤を重ねます。

観察して状況を分析し、意思決定して、実行このサイクルを限りなく高速で繰り返す、この高速こそがOODAループの極意であると私は理解しました。

高速にループを回す中で、特にOODAの2番目のOrient(情勢判断)はビッグOと言われ、重視されています。

的確な情勢判断は次の行動の妥当性を高めることにつながります。

また、競争においては、機敏な行動は、競争相手を撹乱し、機先を制することにつながります。勝つための戦術・戦略としても優れていると言えます。

3.自発性、個の創造性を重視

OODAループは計画を軽んじているわけではありません。

戦略においては、当然に戦略目標があります。

OODAループを回す前提には、戦略における目的や目標、方針が重視なのは言うまでもありません。

戦略目標を明確にした上で、実際のオペレーションを現場の判断に任せ、戦略目標達成のためのOODAループを高速で回します。

委任されるという点で、現場には自発性個の創造性が求められます。

自らしっかりと情報を集めて分析し、自らの意思決定が迫られることとなります。

裁量が与えられることで、活動が自由になり、臨機応変となり、更にスピードアップすることになるでしょう。

まさにスピードが求められる時代に適しています。

見方を変えれば、OODAループは、そのまま学習サイクルにもなり、学習する組織として発達していくことになるでしょう。

個人においても修羅場経験によって大きな成長につながります。

OODAループが着目されている理由は、個の創造性、自発性を損なうことなく、組織全体の調和(組織の目標達成)を実現する必要性に焦点を当てている点にあります。

OODAループはひところ言われた大企業病の処方としても有効です。

フォーマルな審議や官僚的手続きを抜きにして、情勢判断から迅速かつスムーズに一連の行動を起こすことを説いています。

最後に

「OODA LOOP」の本の表紙に「なぜ、現場で成果をあげる組織は、PDCAではなくOODAを使うのか?」「伝説の名著、待望の翻訳!」と評してありました。

企業でPDCAという言葉を耳にタコができるくらいに言われ、でも実行の困難性を感じていた私はこの表紙の言葉に魅せられ、即購入しました。

最初に読んだときは、戦争における戦略戦術の事例とビジネス事例がうまく噛み合いませんでしたが、何度か目を通しているうちに「これこそ」と思う瞬間がありました。

以上は、ウーダループについて学習している最中なので、現時点での私見を交えの紹介になります。

私自身の理解の整理を兼ねての記事になりますので、その点を注意してお読みいただければ幸いです。

今後、さらに学習してブログでまとめていきたますので、よろしければ時々覗きに来てください。

OODAループに関連するブログをアップしました。
「考動する」考えて動くのか?動いて考えるのか? 私の人材育成論

この記事を書いた人

烏山資之

烏山資之

企業で「人の成長」にかかわる仕事に長く携わってきました。

プロフェッショナルとして「人の成長」に関わり続けることをライフワークとし、少しでも誰かの成長のお役に立てればと思っています。

ブログでは、そんな私が学んだこと、気づいたこと、感じたことを発信し、誰かの、何か、前進のヒントになればと思い情報を発信し続けます。

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