日常の違和感からインサイトを見つける

2019年3月6日№128ワンセンテンスブログ

博報堂ケトル社長・共同CEOの嶋浩一郎氏の言葉から時代の潮流をキャッチする方法ついてのコメントを紹介します。

私の研修ワークショップに取り入れる発想を得たこと、ご報告します。

日常の違和感からインサイトを見つける
日常で違和感を抱く人間の行動の中に、次の時代を象徴するような新しい欲望が潜んでいます
(「0→1を生み出す発想の極意」より「人が動く企画って何ですか?」(嶋浩一郎 講義)六本木大学講義録1、日本経済出版社)

インサイト(insight)とは

「洞察、眼識」「(ものごとの本質を)見抜くこと」という意味です。

マーケティング用語としては「顧客インサイト」や「消費者インサイト」というように使われています。

「人を動かす隠れた心理」のことを指しており、嶋浩一郎氏は「隠された欲望」と言っておられます。

潜在ニーズに近いニュアンスがあると思うのですが、少々違うようです。

潜在ニーズは、顕在ニーズ(表に現れている欲求)に対する言葉で、欲求があるのに本人がまだそのことに気づいていない欲求を意味しています。

インサイトは欲求そのものもまだ存在していない状態。起きている事実、現象の中から観察することで本質を明らかにし、認識することから欲求を呼び覚ますもののことです。

例えば、商品やサービス体験から「それってありかも?」「こんな商品を待っていたんだ」という感覚になる欲求に火をつけるもの、と言えば理解していただけるでしょうか。

インサイトの見つけ方、タウンウォッチング

街中の観察で、違和感を感じたら、インサイトを見つけられるかもしれません。

女性がひとりで焼肉店で食べている。おじさんひとりは見かけますが、女性がひとり焼き肉を一枚一枚焼きながら食事を楽しんでいる。

贅沢な温泉旅行にひとり旅の人を見かけた。ワケあり?違和感を感じる。最近は増えているようだ。

ひとりでカラオケ?カラオケってみんなでワイワイ歌うものなのに、違和感を感じる。

これらの例は、新しいビジネスとして注目されるようになった「おひとりさま」というインサイトの発露と言えます。

「おひとりさま」が成立する前に、この違和感に気づいた人はいたはずですが、「たまたま」でやり過ごしたり、「変わった人」で片づけてしまっているのがほとんどです。

クリエイティブな仕事というのは、このようなインサイトを見つけ、「おひとりさま」というような形に顕在化していくことだと嶋浩一郎氏は考えておられます。

私もクリエイティブでありたいと願いますが、仕事にはしていません。
しかし、世間の変化の胎動を日常から見つけられるような感性を磨きたいなぁと思いました。

ワークショップへの応用

「タウンウォッチング」をワークショップに取り入れ、ビジネス感性の磨き方をファシリテートするのも面白そうです。
実際に街を探索することで、何に違和感を感じるか、感性を研ぎ澄ます訓練になりそうです。また、日常の中にある多様性に目を向ける時間をつくるだけでも、何かの「気づき」が得られるかもしれません。

私の携わる人材育成の場で、受講者の皆さんにビジネス感性の磨き方の一例としてインサイトについて問いかける機会を作ってみたいです。

今回の内容は、「0→1を生み出す発想の極意」より「人が動く企画って何ですか?」六本木大学講義録1、日本経済出版社)から嶋浩一郎氏の講義の編集記事を取り上げたものでした。

この記事を書いた人

烏山資之

烏山資之

企業で「人の成長」にかかわる仕事に長く携わってきました。

プロフェッショナルとして「人の成長」に関わり続けることをライフワークとし、少しでも誰かの成長のお役に立てればと思っています。

ブログでは、そんな私が学んだこと、気づいたこと、感じたことを発信し、誰かの、何か、前進のヒントになればと思い情報を発信し続けます。

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