2019年3月5日№127 ワンセンテンスブログ
盛唐の時代の詩人、杜甫(712 – 770)の「春望」です。
国破れて山河あり
城春にして草木深し
花にも涙をそそぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
(『新編 中国名詩選』(中)、川合康三編 岩波文庫 )
訳)
都は打ち壊されても山河は存する。
城内は春になって草木が生い茂る。
時節に心は痛み、花を見ても涙がこぼれ、
別離を悲しみ、鳥のさえずりにも心はおののく
戦乱の時代にあって、栄枯盛衰、時の流れを感じつつ、自然を詠じています。
今日のワンセンテンスブログでは、つまらない感慨はやめて、名詩をただ味わいたいと思います。