あなたは悲観主義、楽観主義、どちらを仕事哲学にしますか

№259 日経新聞電子版に「学び×コロナ時代の仕事論2」(一橋大学教授 楠木建)というコラムが出ていました。「絶対悲観主義のススメ」というものです。興味深く読むことができましたので紹介します。

コントロールできることを見極める

仕事にはコントロールできることとできないことがあります。だからコントロールできないことを見極めてどこまでを所与の要件として受け入れ、コントロールできることに集中して取り組むことが仕事術。この見極めにその人の個性やセンスが表れます。

コントロールできる部分を素早く見極め、的確に行うことが仕事にとって重要です。その範囲がどんどん大きくなるということが成長ということになります。

しかし、人は成長の過程において思い通りにいかない。コントロールできないことに直面します。そんな時に楠木氏は仕事哲学として「絶対悲観主義」を勧めておられます。

絶対悲観主義

仕事の成り行きには4つのパターンがあります。

  1. 事前にうまくいくと思っていて、やってみたところ実際にうまくいった
  2. 事前にはうまくいかないと思っていたが、やってみたところうまくいった
  3. 事前にうまくいくと思っていたが、やってみたところ実際はうまくいかなかった
  4. 事前にうまくいかないと思っていて、やってみたところやはりうまくいかなかった

楠木氏のお勧めは(2)です。うまくいかないとあらかじめ悲観的に見積もっておけば、うまくいった時の喜びが上振れするというもの。あるいは(4)であらかじめ失敗したときのダメージをヘッジしておくというものです。

世の中はうまくいかないことの方が多い。それを自然体で受け止める素直さ心の余裕を持っておくのが良いというものです。

「うまくやろう」とする構えは息苦しさを生み、「うまくやらねばならない」に変じて肩に力が入ります。事前に成功に期待し、成功を前提とするとリスクを過剰に感じてしまいます。

楠木氏いわく、

“絶対悲観主義は気持ちよく川の流れに身を任せるための実践的哲学である”

とおっしゃっています。

楽観主義、そして行動主義

私のお勧めは(1)と(3)です。悲観主義とは逆の楽観主義です。これは絶対うまくいくと心に決めてチャレンジして達成する。うまくいくと思うことで勇気が湧き、一歩が踏み出せます。また、実際うまくいかなかった時に何故そうなったのかを振り返る機会をつくることができます。

成功モデルをあらかじめイメージすることでその軌道から外れたことに対してその都度打ち手を考えることができるのです。

(2)では初動が遅くスピード感が出ない、踏み出す勇気がでません。(4)では落ち込みは最小限かもしれませんが失敗を振り返る機会が失われて学びが薄くなります。

私はそもそもが悲観主義、リスクを考えて事を前に竦んでしまうことが多くあります。絶対悲観主義を哲学にすると動かないことを正当化する口実を自分に与えてしまうことになりかねません。

私は常にありたい姿を想い、楽観主義による勇気が、ありたい姿実現の行動を生むと信じています。行動してみないと始まらない、失敗しないことにはありたい姿の実現はあり得ません。

失敗のススメという意味では絶対悲観主義と同じなのですが、「うまくいくこと」に対する心の道筋が違うようです。人それぞれの持っているもの、ヒストリーによるのかもしれません。

私は楽観主義行動主義を仕事の哲学にしたいと思っています。

プライドは邪魔になる

楠木氏は仕事において邪魔になるのはプライドとおっしゃっています。プライドは失敗によって傷つけられます。ゆえにプライドのある人は失敗を恐れて動けなくなります。失敗を避けるために知らず知らずいびつな計画を立ててしまう。

絶対悲観主義にとっても、絶対楽観主義にとってもプライドは邪魔な存在です。

もちろん仕事にはプライドは必要です。そのためには多くの失敗を重ねてそこから学び、多くの実績を積まなければなりません。その中から自然と身についたプライドを大切にするのが良いのではないでしょうか。

さて、皆さんは絶対悲観主義派、それとも楽観主義派、どちらに与しますか。

(参考)
『まだ何者でもないと認識を プライドは邪魔になる』
学び×コロナ時代の仕事論(2)一橋大学教授の楠木建さん(2020/4/26 2:01 (2020/4/28 2:00更新)
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この記事を書いた人

烏山資之

烏山資之

企業で「人の成長」にかかわる仕事に長く携わってきました。

プロフェッショナルとして「人の成長」に関わり続けることをライフワークとし、少しでも誰かの成長のお役に立てればと思っています。

ブログでは、そんな私が学んだこと、気づいたこと、感じたことを発信し、誰かの、何か、前進のヒントになればと思い情報を発信し続けます。

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