2019年2月6日№100 ワンセンテンスブログ
誰かに非難されたり、中傷を受けたり 、他人からの干渉と戦う武器は自分の心の中にあるということなのでしょう。
オーストラリアの画家、クリムトの言葉です。その中に揺るがない「自信」というものを見つけました。
真の芸術と真の芸術家はどんな口実で攻撃されても構わない。保護されるのはいつもまやかしの弱い芸術なのだ。真面目な芸術家たちに対し、多くの干渉がなされた。私は今ここにそれをあげつらう気はないが、いつの日かそれについて語るかもしれない。私は彼らの主張に対抗し、その槍をへし折ってやりたい。
フランソワーズ・デュクロ「クリムト」新関公子訳 (「岩波 世界の巨匠」第Ⅱ期、岩波書店)
何かを始めようとした時、こんなことをして誰かに非難されるのではないか、嫌われるのではないかと躊躇してしまう時があります。
自分が決めたことだし、好きなことは、どしどしやるべきだとは思うのですが、 どうしても他人が気になってしまう。
この一文から得た私のインスピレーションは、自分のこれまでの人生の過程(プロセス)、ここまでの成長、成果に対して「自信」を持つことです。
確固たる「自信」が大いに自分を勇気づけてくれる、もっと「自信」を持ち、他人を恐れないことに思いを馳せました。
なお、この一文は「一日一文 英知のことば」(木田元編、岩波文庫)の2月6日のページにとりあげられていたものでした。
クリムトについて
クリムトは象徴的な装飾がや華麗な人物画などを制作した人で知られています。
多くの非難や反感・中傷を受けながらも、自らの表現を追求、世紀末ウィーンで新しい芸術の波を先導しました。
クリムトの絵はとても独創的で魅惑的です。 当時のヨーロッパでは異端として取り扱われたことが想像されます。
大規模なクリムト展が東京都美術館で開催予定です。(2019年4月23日から7月10日)
興味のある方は是非足を運んでいただければと思います。