本との付き合い方、フランシス・ベーコンの言葉

№252 ワンセンテンスブログ

私は本を読むのが好きです。あれこれと分野を限らず読みたいと思っています。

複数の本を平行して読むことも多く、しかもじっくりと読みたい質なのでなかなか前へ進みません。

さらには、興味があちこちと散漫で、次々と本を買い込んでしまいます。

そんな時、このワンセンテンスに出合いました。(岩波文庫「一日一文」の1月22日の一文フランシス・ベーコンの言葉より)

今日のワンセンテンス

ある書物はちょっと味わってみるべきであり、他の書物は呑み込むべきであり、少しばかりの書物がよく噛んで消化すべきものである。すなわち、ある書物はほんの一部だけ読むべきであり、他の書物は読むべきではあるが、念入りにしなくてよく、少しばかりの書物が隅々まで熱心に注意深く読むべきものである。
出典『ベーコン随想集』渡辺義雄訳、岩波文庫書房

フランシス・ベーコンについて

フランシス・ベーコン(1561.1.22~1626.4.9)はイギリスの哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族です。

知識は力なり」という格言や帰納法の提唱者として有名です。

帰納法とは、自然現象の観察や実験結果から思索し、推測された原理・原則を知識として取り出そうとする思考方法です。

ベーコンの考え方は、経験論となって後の科学の発展に寄与しました。

この思考方法から獲得した知識を用いることで、人間が得たいと思う結果を得ることができるとしていることから、「知識は力なり」と語っているわけです。

まさに経験値を積むことが力の源泉になるということです。

本との付き合い方

ベーコンの読書論はいたって簡単です。目的に応じて本を仕分けせよ、読み方を変えよ、ということです。

そこで読み方を勝手ながら3つに分けて名付けてみました。

  1. 興味を惹かれた箇所だけ読むのもいい(部分読み)。
  2. 速読のつもりでざっと目を通すように読む(俯瞰読み
    あるいは目次を手掛かりに大筋を追いつつキーワードを探しながら読む(キーワード読み
  3. 一言一句にこだわりながら読む(精読、じっくり読み

これらのどの読み方をするのか、本を買った時に仕分けをしてしまうとよいと考えました。

例えば、部分読み専用のブックカバーとか、じっくり読み専用のの栞(しおり)とか、俯瞰読み指定の時間帯とか、読み方を徹底するための目印などの工夫をするとより実践しやすくなるのではないでしょうか。

割り切る工夫がないと何でもいつでも精読っぽくなってしまいます。

以前は小説、特に歴史ものをよく読んでいましたが、今では仕事柄もっぱらビジネス書や心理学、コミュニケーションについての本を読んでいます。

本との付き合い方を工夫し、より多くの本からより強い力を得たいと考えました。

フランシス・ベーコンのワンセンテンスからの気づきと学びでした。

この記事を書いた人

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西口満

「気づきによる学び、自ら成長する」を支援し、ひとりひとりのウェルビーイングの実現と生産性の高い職場のチームづくりを行い、企業や社会の発展に貢献する

ビジネスリーダー育成コーチ、
人事戦略のコンサルティングをしています。

プロフェッショナルとして「人の成長」に関わり続けることをライフワークとし、少しでも誰かの成長のお役に立てれば幸いです。

ブログでは、そんな私が学んだこと、気づいたこと、感じたことを発信し、誰かの、何か、前進のヒントになればと思っています。

これからも情報を発信し続けます。

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