No.241 ワンセンテンスブログ
「知りたい」の正体は「知らない」という「知の空白」を埋めたいという人間の根源的欲求です。
好奇心が人間の根源的欲求であるならば、好奇心によって人間は死ぬまで成長し続けることができると言えるのではないでしょうか。
今日のワンセンテンス
なるほどと思う言葉に出会いました。
好奇心とは「情報の空白」に対する反応である
(カーネギー・メロン大学・心理学者ジョージ・ローウェンスタイン教授)
好奇心の意味
「好奇心」を辞書で調べてみました。
“珍しいことや未知のことなどに興味をもつ心。(コトバンク)”
“好奇心(こうきしん)とは、物事を探求しようとする根源的な心。自発的な調査・学習や物事の本質を研究するといった知的活動の根源となる感情を言う。(Wikipedia)”
なるほど、確かにその通りです。
しかし、なぜ「知りたい」という感情が生まれるのかについては触れられていません。
Wikipediaには「好奇心」の概説として、
“分からないものに対して、その理由や意味を知りたいと考えるのは、ヒト(人間を含む)の根源的欲求であると思われる”
と解説がありました。
根源的欲求とは
欲求といえば、マズローの欲求段階説が有名です。
- 生理的欲求 人間の生存に必要となる基本的かつ本能的な欲求
- 安全の欲求 生存のために安全な「場」を求める欲求
- 社会的欲求 所属と愛情の欲求などといわれ、家族や友人、周囲の人々から受け入れられたいという欲求
- 承認の欲求 自尊心の欲求。所属する集団から価値のある人間だと認められ、尊重されたいという欲求
- 自己実現欲求 自己の可能性を実現したい、自身のもつ才能や技能を最大限に発揮し、それを具現化したいという欲求
では、好奇心はどの欲求にあてはまるのでしょうか。
Wikipediaには根源的欲求との解説がありましたので、生理的欲求や安全欲求に類する生存に必要な基本的な欲求だと考えられます。
本能のようなものです。
そもそも欲求とは、空腹や喉の渇き、あるいは眠いといった欠乏状態を指しており、それを満たそうと心が動くことです。
つまり、好奇心は知らないという欠乏状態を満たそうと心が動くことを指しているということになります。知らない空白部分を埋めようとする欲求です。
自己成長のために好奇心を失わない
自己実現とは、自分の「現在の姿」と「ありたい姿」のギャップを埋めて「ありたい姿」を実現することにあります。「ありたい姿」に向けて自己成長を遂げるということです。
ここにもギャップ(空白)を埋める根源的欲求が関わっていることが窺えます。
自己成長のための原動力は好奇心にあります。
知りたいという好奇心が人間の根源的欲求であるならば、人間は何歳になっても成長し続ける生き物だということが言えそうです。
人生100年時代。いつまでも好奇心を持ち続け、成長し続けたいものです。