№230 脳の中には、「デフォルトモードネットワーク」という回路があるそうです。
この回路は、集中して仕事や勉強をしている時よりも、リラックスしている時、何もしていない時の方がよく働く回路です。
歩いている時、お風呂に入っている時、まさに脳がアイドリングしている時に働く脳の活動状態を指します。
機能その1、感情を整える
デフォルトモードネットワークの機能に感情の歪みを解消して整えることがあります。
私は夕方から夜にかけてジョギングをする習慣があります。
その日にあった嫌なことが頭から離れない時、不思議とジョギングをすることで気分はスッキリ、モヤモヤ状態から解放されることがあります。
体は疲れるものの、気分が爽快になるというのはこの機能によるものなのでしょう。
ストレスの緩和、心のリフレッシュのためデフォルトモードネットワークを積極的に活用したいものです。
機能その2、記憶を整理する
デフォルトモードネットワークには、記憶したことを整理する機能もあるそうです。
集中して何かを考える、でもなかなか良いアイデアが浮かばない。その時は思い浮かばなかったとしても、電車に乗っている時にふと思いつくといった経験はありませんか。
私はジョギングの最中に、昼間に考えていたことに対するアイデアが浮かぶといったことがけっこうあります。
デフォルトモードネットワークでは、集中してやっていたことを、前の記憶と結びつけて整理するよう脳が働いているそうです。
ニュートンが万有引力の法則のヒントを得た「りんごの落下」もデフォルトモードネットワークが関係しているのかもしれません。
集中している時に活動する回路もありますが、反対に何にもしていない時でないと働かない回路もあります。
脳に投げかけておくと無意識の中で処理が続いて整理され、欲しかった答えがポンと出てくる。
茂木健一郎さんは、「集中と弛緩を繰り返すことでいいひらめきが得られる。」と言っておられます。
アイデア発想のための緊張と緩和。
デフォルトモードネットワークを活用しない手はありません。