№176 リーダーシップコラム
初級マネージャーセミナーの内容についてまとめます。
マネージャーは、会社経営の一部を担っている「部門経営者」です。
したがって、上位方針である会社方針に基づいて自部門を運営していくことは、マネージャーにとっての基本業務になります。
1.会社方針の自部門への展開
会社(組織)方針には、一定の期間における目標、重点課題、重点課題達成のための施策、行動指針(判断基準)などのことを指しており、会社(組織)の方向性が表現されています。
会社方針の理解にあたっては、会社の状況(環境・背景など)をしっかり確認し、方針の持つ「意味」をしっかり把握するようにします。
その上で、自部門へ展開するには、自部門にどのように影響するのか、自分がどう行動すればよいのか、しっかりと考えます。
1.2自部門への浸透
マネージャーは、会社方針(上位方針)を受け、部下に浸透させなければなりません。そのために部下とのコミュニケーションを図ります。
1.2.1自分の言葉で語る
会社方針を自分ごととして理解していることが前提となります。
部下にどのような行動をとって欲しいのか、具体的な行動レベルに翻訳して話をします。
ことあるごとに繰り返し伝えることが必要です。
また、語るだけでなく有言実行による率先垂範が部下との信頼関係を高めます。
部下に対する率先垂範の他にも、部下の行動環境の整備、動機づけなど、マネージャーとしてのリーダーシップを発揮しなければなりません。
1.2.2しくみ化する(計画化)
会社方針を自部門で実行するためのしくみをつくります。
部下に当事者意識を持たせ、巻き込んでいくためには、部下とともに計画を作り上げることが望ましいと考えられます。
・部門としての目標を立てる
会社方針を受けて自部門の方針にきちんと紐づけて反映させることです
・部下ひとりひとりに目標として落とし込む
何を、いつまでに、どの程度」ということを明確に決めなければなりません
・部門として進捗管理を行い、PDCAサイクルを回す
定期的な報告会、面談などの機会も大切ですが、日常の報連相によるコミュニケーションによって管理を行うことが大切で、部下との信頼関係構築につながります。
マネージャーは、このようなしくみづくり(計画化)によって方針の浸透を図っていきます。
1.3PDCAサイクルによるマネジメント
マネージャーは、PDCAサイクルのスパイラルを意識し、業務品質の継続的向上を目指すことが求められます。
PDCAによる目標達成のためのポイントを次にあげます。
・スピーディに回す(期間を短く)
会社の場合の目標は、基本的に半期単位(6カ月)で設定されますが、管理サイクルとしては、できるだけ期間を短くし、4半期や月単位の目標に分解します。
・確実に回す(実行性・検証性)
分解された目標は計画として実行可能なものでなければなりません。検証できないと次の計画に活かすことができないからです。
また、未達成による修正に次ぐ修正では、計画の信頼性が失われ、チーム運営にも支障が生じます。
・軌道修正する
計画実行の段になると様々な不確定要素が加わります。また、昨今の経営環境は目まぐるしく変化します。
PDCAサイクルを速く回す中で、臨機応変な対応が可能になってきます。
以上、会社方針の自部門への展開についてのまとめでした。
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