2019年4月10日№162 ワンセンテンスブログ(コーチング)
コーチ・エィ社のメルマガ記事に気になるタイトルがあったので、思わずすぐに読んでみました。
部下にとって上司は選べないもの「変えられないもの」として固定概念化していることに気づきました。
「ひどい上司は、あなたが変えられるかもしれない」
(執筆者 サバンナ・パットン氏 国際コーチ連盟の広報担当、ケンタッキー・スポーツ・ラジオのフリーライター、2018.1.17 国際コーチ連盟COACHING WORLDに掲載記事の翻訳より)
記事の要約
私の解釈を入れての要約になります。
ひどい上司に遭遇すると、私たちは心を閉ざし、イライラしてしまう。そうなることで事態はより悪化することもある。
調査によると、部下の行動は上司の行動に大きな影響を与えており、部下の不安や自己評価、リーダーシップに対する考え方が上司の行動様式に大きな影響を与えているということが分かっている。
リーダーシップ研究によると、リーダーのネガティブな側面だけでなく、部下のネガティブな側面も組織機能に悪影響を及ぼしているということが分かった。
「リーダーは全能で、組織の失敗に対する責任を一身に負うべき」という考え方は考え直すべきではないだろうか。
これまでは、部下の特徴が組織のリーダーシップにどのような影響を及ぼしているのか検証されてこなかったが、部下の特徴がリーダーの行動に影響を及ぼしていることが明らかになってきた。
リーダーシップとフォロワーシップの関係を考える時、ポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面についても考える必要がある。つまり、悪影響の原因を分析することも必要だということ。
悪しきリーダーシップの影響(悪しきフォロワーの影響)を和らげるような組織文化を作るということも考えるべき。
説明責任の理解、信頼、尊敬、協力などの価値体系を組織に広げることで、組織全体に与えるネガティブな影響をある程度弱めることができる。
コーチング文化は信頼や尊敬を促進する文化である。コーチングはネガティブな影響を弱める組織文化の形成に貢献できる。
記事を読んで思うこと
「上司にリーダーシップがなくって. . .」という話をよく聞くことがあります。
上司のリーダーとしての悪しき行動に、部下である私たちが一役買っているとすればどうでしょうか。
上司から依頼を受けても積極的に応じていなかった、きちんと納期を守れていない、適切な報連相を怠っていたなどなど。
上司に甘えていた部分はなかったでしょうか。
現場の仕事の詳細は上司よりも自分の方が良く知っているにもかかわらず、現場に即した適切な提案ができていなかったり、自分の説明・説得力が欠けていたり。
上司との視座の違いが理解できていないことも多々あったように思います。
上司のリーダーシップ能力の不足もあるでしょうが、振り返ると自分の能力不足が組織の悪しきサイクルを助長していたとすれば...。
今回の記事を読んで、自分の行動が上司の悪しきリーダーシップに影響を及ぼしていたかも? という気づきが得られました。
上司のリーダーシップを育てることができる?
自分の悪しき行動が上司のリーダーシップに影響を及ぼしていたとすれば、自分の良い行動が上司のリーダーシップを強化したり、上司の能力を育成したりすることも可能ということになるのではないでしょうか。
悪しきを嘆いていても物事は改善しません。
上司も部下も共に成長する組織であるためには、自分のできることのベストを追求するという姿勢が大切だと気づきました。