2019年3月25日№146 ワンセンテンスブログ(経営者の視点)
会社の重要な経営課題の中の一つに人材育成があります。
とりわけ、次世代の経営幹部の育成を一番目にあげる経営者の方は多いでしょう。
今回のブログは、過去のセミナーメモを整理している中で見つけた言葉です。
次世代幹部育成の場面で、次世代の方々にとっての行動指針づくり、信念形成のヒントになればと思います。
会社は利益をあげ続けなければならない
ある経営者からこんなたとえ話を聞きました。
会社経営は「凧揚げ」である。
風があるから凧は揚がる。
時に風向きが変われば、凧の方向は変わる。
時に風が止めば、凧を引っ張って走らなければならない。
決して凧を地に落としてはならない。
ビジネスは利益をあげ続けなければなりません。
会社が潰れると、従業員が路頭に迷います。
顧客に迷惑がかかり、製品・サービスの提供ができなくなってしまいます。
仕入先には支払いができなくなり大きな債務を抱えてしまいます。
株主、借入先には損をさせてしまいます。
信用は失墜し、社会的に大きな悪影響を及ぼしてしまいます。
会社は、一度走り始めると止まることを許されません。
企業の目的は「利潤追求」と言われますが、利益は継続的に上げ続けなければなりません。
利益をあげ続けるために必要なこと
利益をあげ続けるには、「顧客創造」が必要です。
顧客創造のためには、2つポイントがあります。
マーケティングとイノベーションです。
マーケティングでは、STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)をいろいろ組み替えて顧客像を明確にして選択し経営資源を集中させることが求められます。総花的では生き残れません。
顧客創造のイノベーションについては、2つのイノベーションがあります。プロダクトイノベーションとプロセスイノベーションです。
プロダクトイノベーションとは、マーケティングで狙いを定めた顧客に対して、「新しい価値の提供」を指します。新製品、新サービス開発そのものです。
プロセスイノベーションとは、徹底した顧客目線で、顧客の「不」を解消していくことです。顧客のビジネスのプロセス変革に関わっていく姿勢です。
「不」とは、顧客の「不便」「不満」「不足」「不快」「不信」「不安」のことです。
これらの解消を実現することをビジネスの中心に据えていく発想が必要です。
最後に
経営は継続させてこそ意義があります。
また、企業の目的を「顧客創造」と言い換えることができるのかもしれません。
凧を落とさないように、いかに顧客創造をし続けることができるかが、鍵になるように思います。
次世代を担う幹部候補の方々の心の中に少しでも残る記事であればと願っています。
ある意味、当たり前のことを書いたに過ぎませんが、思い起こすきっかけとなったり、周囲の方々との議論の題材として参考にしていただければ幸いです。