2019年2月3日№97 福沢諭吉の「新訂福翁自伝」(岩波文庫)からです。
私が江戸に来たその翌年、すなわち安政六年、五国条約というものが発布になったので、横浜はまさしく開けたばかりのところ、ソコデ私は横浜に見物に行った。
その時の横浜というものは、外国人がチラホラ来ているだけで、掘立小屋みたような家が諸方にチョイチョイ出来て、外国人其処に住まって店を出している。其処へ行ってみたところが、一寸とも言葉が通じない。此方の言うことも分からなければ、彼方の言うことも勿論わからない。店の看板も読めなければ、ビンの貼紙もわからぬ。何を見ても私の知っている文字というものはない。英語だか仏語だか一向わからない。
安政六年とは1859年。 井伊直弼、間部詮房らの日米修好通商条約の締結(1858年)、安政の大獄の真っ最中なのでしょうか。激動の時代の中で福沢諭吉が横浜を訪れた時の印象を語っています。
AIなど科学技術の進歩、 グローバリズム・ナショナリズム、超少子高齢化など社会構造の変化。激動といえば現在も同じです。
この私がブログを発信していることも、去年の今頃なら考えてもいませんでした。(これは小さな私的な激動ですが...)
この時代において自分は何を変えて適応し、進歩していくか。何を変えずにこだわり続けるのか、残りの人生をかけて考え続けなければなりません。
これからのワンセンテンスブログに寄せて
ワンセンテンスブログも97回を数えるようになりました。最初はブログを習慣化するための方便として。量より質より更新頻度が目的でした。
その後、日常の気づきを短文の雑記として書き連ね、アウトプット学習にも利用しています。
ワンセンテンスへのこだわりを捨て、原稿用紙1枚程度の長さのものがちらほらと出てきました。
まだまだ試行錯誤が続くと思います。
先日、本屋をぶらぶら歩いていると『一日一文 英知の言葉』木田元編(岩波文庫)を見つけました。そもそも2004年1月に刊行されたものが文庫化されたものです。
今回の福沢諭吉の引用はこの本の「2月3日」に割り当てられていました。
この本は一日一文、 先人たちの著作、詩歌、文章が365日分収録されており、その刺激により読者が何を感じるかを問うています。
これをヒントに我がワンセンテンスブログを整えていこうと思いました。
また、どこまで続くか、チャレンジです。